【霜降の漢方養生】

秋の土用は漢方で健康の冬支度を ブログ

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 霜降の漢方養生
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霜降とは、10/23から立冬(11/7)までの期間。
秋が一段と深まり、朝霜が見られる頃です。
気温がだいたい3℃以下になると、霜が降りると言われています。
朝晩の冷え込みが厳しくなり、山では紅葉が見頃になります。

そこで秋が深まり冷えが進むこの時期は、寒さに順応するために体内の「氣」の消耗が大きく、疲れやすくなったり、感染症に罹りやすくなります。
また、湿度がグッと下がり、外の乾燥によって体内の陰液(血と水)が不足してくると、のどの痛みや咳が出たり、体の痒みや湿疹など皮膚トラブルが出やすくなる。
しかも、身体の潤いである陰が足りなくなると、陰陽のバランスが崩れてしまい、身体だけにとどまらずにイライラや不安感など心の不調にも発展します。
そのため、10/20から始まった秋の土用と重なる霜降は、私たちの身体が秋から冬へスムーズに移行するために冬支度をする時期です。

私たちは日々生活をしていると、自分では気がつかないうちに不要なものを溜め込みます。
これは、パソコンを使っていると、いろいろなゴミがついて動きが悪くなるのと同じ状態。
そんな時は、パソコンではデフラグ(最適化)します。
これと同じように、人にとってのデフラグ(最適化)に適した時期は、季節と季節を繋ぐ「土用」の期間。

特に秋の土用と重なるこの時期は、日常の中でいつの間にかやってしまっている不要な習慣に気づき、心と身体を本来の状態にリセットして体内の「氣」の無駄使いを点検することが大切。

例えば、
・いつの間にか夜更かしになっている
・毎日同じようなものを食べてしまい依存状態になっているなど。

それに気づいてリセットすることで、体内の構成成分である「気血水」の無駄使いを無くすことができます。

これは、まるでお風呂にお湯を貯める時に、ちゃんと栓がしまっているか点検するようなもの。
人は、なかなかお湯が貯まらないと、ついつい足すお湯の量を増やそうとします。
これと同じで、私たちはなかなか体が整わなくて不調を感じた時に、ついつい体にいいと言われる食材やサプリを増やそうとしてしまいます。
しかし、実は栓がちゃんと閉まっていない事に気づかず、無駄に漏れてしまっていることの方が多い。
だから、今のあなたにとって、不要なことを削ぎ落す点検が大切。
そうすることで、これからますます冷えと乾燥が進む次の季節である冬も、元気に過ごすための冬支度になります。
もちろん、この最適化によって心と身体が整うことで、乾燥で流行る風邪、コロナ、インフルエンザなどの感染症予防にも繋がります。

最近、インフルエンザや胃腸炎が流行り出しているようですね!
私は多くの人が「薬での対症療法」から「予防」へと、多くの人の意識が変わることを願っています。

漢方では、まだ病気の段階でなくても、「疲れた」「眠い」「だるい」などの症状や不調というサインが出たら、その原因となっている体質の乱れを起こす生活習慣や心の持ち方を改善していきます。

つまり、病気に発展する前の未然の段階で病気を防ぐ「未病先防(みびょうせんぼう)」です。
ぜひ漢方で考える冬支度について、下記の記事も参考にしてください。

漢方の冬支度でこれからの冷えや乾燥で流行る感染症予防!
今年も残暑が長く、東京では10月になっても半袖の人を多く見かけました! でも、秋の土用である10/20以降は、一気に気温が下がり、季節が変わる予報です。 わが家...

・なぜ土用に最適化が必要なのか
・なぜ最適化すると、感染症予防にもなるのか
・どのように最適化すればいいのか

漢方を武器にすることで、これらの意味をしっかりと理解して実際の生活に活用したり、お客様をサポートすることができます。
しかも、漢方を武器にすることは自然界の法則に沿って暮らすことに繋がり、健康だけでなく心が穏やかになり、日常が豊かになります。

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